Service

NY市で受けられるサポートプログラム
(Special Education Program)

Special Education Programとは?

NY市は、障害や成長に遅れがある5歳から21歳までの児童・生徒たちに、さまざまな特別支援プログラムを提供しています
審査*を受け、サービス*を受け取る資格があると認められた児童・生徒はIEP*を受け取り、そこに記載されるサービスを受けることができます。
サービスを受けている児童・生徒は必ず個別のIEPを持つことになります。また、IEPを持っている子供が通う学校の形態はさまざまで、いわゆる『普通』の公立校にもIEPを持った児童・生徒が数多く在籍しています。

*審査 = Evaluation
*サービス = Special Education Related Services
*IEP = Individualized Education Plan = 個別学習計画

IEP(Individualized Education Program : 個別教育プログラム)

個々の生徒が必要とするセラピー・学習指導方法・学級形態などのサービス内容が記されている書類です。その内容は保護者とDOE (教育委員会 / Department of Education)の担当者・教師etcから構成されるIEPチームの同意のもとで協議・作成され、毎年協議・更新されます。

対象となる条件

  • 言葉がおそい
  • 同じ年代の子供より発達が遅い
  • 落ち着きがない
  • 授業についていけない
  • かんしゃくの頻度が多い
  • 意思疎通がしずらい
  • 視線が合いずらい
  • 身体的な障害

お子さんの様子をEvaluation (観察・審査)した上で、Special Educationサービスを受けるの資格の有無について話し合うミーティングが開かれます。またこのサービスは、人種やビザのステータスに関係なく、NY市内に在住するすべての子どもが審査を受ける権利を保障されています。
詳細については、お気軽に子どもサポートまでお問い合わせください。

年齢別プログラム

EI

早期介入プログラム
(Early Intervention)
0-3歳

CPSE

就学前特別支援教育委員会
(Committee on Preschool Special Education)
3-4歳

CSE

特別支援教育委員会
(Committee on Special Education)
5-21歳

Turning 5 / ターニングファイブ

スペシャルエドの分野では、キンダーガーテンに入学する前の年に行うプロセスをターニングファイブと呼んでいます。この用語は、5歳になる年に小学校(Elementary School; Kindergartenから5th Grade)に入学することに由来しています。また、『5歳で小学校に入学するための準備プロセス』というニュアンスなので、今後の学校生活を位置付ける大切なプロセスだとされています。
進学先の決定は、ゾーンスクール(就学指定校)に保護者が申し込む場合と、DOEから学校を指定される場合の大きく分けて2通りがあります。

サポートまでのプロセス

STEP1
Referral

申し込み

STEP2
Evaluation

DOEによる審査

STEP3
IEP meeting

DOEと親による協議

STEP4
The Program Starts

プログラム開始

プログラムで受けられるサービス例

  • ST (言語療法 / Speech Therapy)
    言語に遅れがあったり、発語が難しい子どものためのセラピーです。発音の仕方や会話の進め方を学びます。
  • OT (作業療法 / Occupational Therapy)
    歩行やジャンプ・寝返りなどの総合運動能力(Gross moter skill)や、物を掴む・字を書くなどの指先の細かい運動能力(Fine moter skill)を訓練します。周囲の物や人との適切な距離感を学ぶサポートなどもしてくれます。
  • PT (理学療法 / physical Therapy)
    先天性・病気や怪我が原因で低下している身体機能の抑制や回復を図ります。
  • カウンセリング (counseling)
    別名プレイセラピーとも呼ばれ、遊びの中で社交性や会話・自身の気持ちや考えを伝える訓練をします。
  • 交通手段 (Transportation)
    状況によって自宅や学校・セラピーセンターまでの往復に必要なスクールバスやMTAメトロカードが支給されます。
  • 特別クラスと学校(Special Class and School)
    能力に合わせた生徒数・教師数のクラスや学校への入学ができます。場合によってはSETSS(Special Education Teacher Support Service)やSEIT(Special Education Itinerant Teacher)・パラプロフェッショナルなどの個別サポートを受けることも可能です。
  • サポートデバイス(Assistive technology)
    身体・学習障害などがある場合に、授業を受けるためのサポートとなる電子機器をクラス内で使用することができます。
  • 身体的なサポート その他

NYCの学校の種類

Public School

公立校
DOEが運営・管理・委託する無償プログラムが提供されます。District(学区)内の指定校に通うことが一般的ですが、条件によっては越境入学が許可される場合もあります。

Charter School

チャーター校
非営利の理事会によって設立された公立校です。独自の教育方針とともにSpecial Educationのプログラムも独自の方針で行っており、無償です。

Approved Private School

認可私立校
DOEによって認可された私立校で、これらの学校に通う児童・生徒はDOEから学費援助を受けます。公立校にはないプログラムが特長です。

Private School

私立校
独自プログラムやきめ細かいケアが受けられるのが特徴ですが、高額の学費や、その学費をめぐって弁護士を雇う必要が出てくるケースも少なくありません。

公立校のSpecial Education Classroom
  • ICT (Integrated Co-Teaching)
    一般生徒とIEPを持つ生徒の比率が 6 : 4 のクラスルームです。一般校に多く設置されており、一般教師とSpecial Ed専任教師の2人の先生が受け持ちます。
  • SC (Special Classroom)
    IEPを持つ生徒のみのクラスルームです。Elementary / Middle Schoolはひとつのクラスに生徒が12人在籍するためCommunity Twelveとも呼ばれます(高校は15人)。Special Ed教師とParaprofessionalと呼ばれる助手が受け持ちます。
  • District 75
    IEPを持つ生徒のみが通う学校です。生徒 : 教師 : 助手の比率が 12 : 1 : 1 / 8 : 1 : 1 / 6 : 1 : 1 / 12 : 1 : 4 のクラスサイズに分けられます。
  • NEST / Horizon(ASD Specialized Program)
    ASD(自閉症)の生徒に特化したプログラムです。NESTがICT、Horizonが 8 : 1 : 1 のクラス編成になります。一般校に併設されていますが、IEPのプロセスと並行してプログラムへの別途申し込みが必要です。DOEのページはこちら(英文)

OPWDD

OPWDD(Office for People with Developmental Disabilities)はNY州が提供する障害者支援プログラムで、自閉症やダウン症などの発達障害を持つ方が対象となります。国営または非営利団体を通じて、身体的なサポートからアフタースクールクラス、ベビーシッターまで幅広いサービスを受けることが可能です。NY州のOPWDD公式ホームページはこちら(英文)

お問い合わせ